■工具寿命を延ばしたい!
■工具が折れないようにしたい!
■ロボドリルで鉄をバリバリ削りたい!
■硬い材料を削りたい!
■もっとキレイな仕上げにしたい!


「でも今の機械を活用したいし、高い刃物はそんなに使えない。 加工方法を研究する時間もない・・。」

そんな時、ホルダを変える事で悩みが解決するかもしれません。

以上が前回までのレポートでした。
≪前回レポート「事例編」→ https://ncc-m.jp/?p=2197 ≫

今回はなぜホルダを変える事で、工具寿命が延びたり、ロボドリルで鉄をバリバリ削れるようになったり、硬い材料を削れるようになったりするのか、技術的な面をレポート致します。

 

 

■加工条件を向上させるには「切削振動」「ビビり」を抑えることが重要

例えばマシニングで「工具寿命が短い」「刃物が折れる」「加工条件を上げたい」といった場合の対策は、一般的に3つです。

  1. 機械 の性能を向上させる
  2. 工具 の性能を向上させる
  3. やさしいパス(工具軌跡)をつくる

実は、これらの対策は工具の「切削振動」「ビビり」を抑える事にあります。

(もちろん他にも要素は色々ありますが) 切削振動やビビりが工具寿命や面粗度に大きく影響するのは、良く知られた事実です。最近ではオークマさんが機械自体にビビり抑制機能を持たせたマシニングを提案していますね。

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■ホルダにも「切削振動」「ビビり」を抑制する機能が必要

振動を抑制するには、上記の3つ以外にも 機械と工具をつなぐ「ホルダ」にもその機能が必要です。
機械や工具が持っている性能を最大限発揮する為にも重要なことです。

 

逆に言えば「ホルダ」を工夫する事で、 工具が折れる工具寿命が短い、と言った問題を解決できる可能性があります。ホルダは 盲点 で手付かずになっているケース多く、単純にホルダを変えるだけで大きなインパクトが生まれる可能性が高いのです。

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■ホルダの性能

ではホルダに求められる性能とは何でしょうか?

  • テーパ当たり
  • 振れ精度
  • 剛性
  • 把握力
  • バランシング
  • 耐久性

こんな所でしょうか?当然この基本性能が低ければ意味がありません。各ホルダメーカーさんもこの点に十分な研究と技術力を費やしています。 しかしここで注目すべきは「振動減衰性能」です。基本的な性能をクリアした上で更に「切削振動」「ビビり」に対しての対策がなされているかがキーになってきます。

≪余談ですが、ホルダの基本性能のうちでも、テーパ当たりは特に重要です。≫
テーパ当たりが悪いとこんな風になってしまいます・・

図1

 

■ホルダにおける「切削振動」「ビビり」対策

ホルダにおける「切削振動」「ビビり」対策には2つあります。

  1. ホルダ自身から振動を出さないこと
  2. 切削時の振動を減衰すること

 


➀ホルダ自身の振動対策

一般的なホルダにはボールベアリングが採用されていますが弱点があります。

  • 点接触であること
  • 締付時にボールが弾性変形する
  • 切削時の切削圧でボールの変形が繰り返される。

ボール1個1個は点接触の為、締付時の圧力でボールの変形、食い込みが発生します。
これが振動になる元で、振れ精度が安定しなくなります。

また切削時の圧力でもボールの変形が繰り返し発生し、マイクロ振動となります。

 

図2

出典:NIKKEN KOSAKUSHO WORKS.

≪対策≫
この弱点を解消する為には、ボールべリングではなく、プレートベアリングを採用する事があります。

簡単に言えば板状のベアリングですね。当然ならがら摩擦係数が小さいコーティングがなされています。

プレートベアリングを採用した事によるメリットは下記のとおりです。

  • 面接触になる
  • 誰が絞め付けても同じ精度
  • ボール変形がない為、切削時の振動が起こらない。
  図3

②切削時の振動を減衰する

切削時には加工抵抗による振動が刃物からホルダ本体に伝わると、共鳴振動が発生します。
共鳴振動は切削を不安定にさせ、刃物の寿命を短くし加工面を粗くする原因となります。

≪対策≫
ホルダが切削振動と共鳴しない為には2つの考え方があります。

➀きっちり締め付ける。
代表的な技術が「焼きばめ」です。テーパを密着させる事ができます。しかし焼きばめでもマイクロ振動を完全に防ぎきる事はできません。そこで・・・

②「防振機能を持たせる」というアイディアが生まれました。
油圧チャックにする事で油圧を防振機能として見立てたり、ダンパーを採用したり。
チャック本体とテーパシャンクの間に、テーパコーンを設置して切削振動を減衰する方法などがあります。

図4

ちなみ、切削振動との共鳴を減衰できれば フレッティングコロージョンの発生を防ぐ事になり、
面粗度の向上、耐久性の向上といった効果をも生み出します。

*フレッティングコロージョン・・・物質同士の微小すべり運動による摩耗腐食のこと。ベアリングなどの寿命や耐久性を損なう大きな原因となる。

≪共鳴振動発生の資料≫
スクリーンショット 2016-06-09 10.42.00

出典:NIKKEN KOSAKUSHO WORKS.,LTD

■「切削振動」「ビビり」を抑える事による劇的な効果

ホルダ自体が「切削振動」「ビビり」を抑える事で、劇的な効果が生まれます。

  • 同じ機械
  • 同じ刃物
  • 同じ加工パス(工具軌跡)
なのに工具寿命が倍に伸びたり加工面が綺麗に仕上がるようになったり、
今まで刃物が折れてしまっていた硬い材料を削れるようになったり。
さらに一歩踏み込んで、加工条件を倍に上げ、加工時間をグッと短くする事も可能かもしれません。

 

≪通常のホルダと、振動吸収機構をもったホルダでの加工比較≫
 図1
■まとめ

工具寿命が短い、工具が折れる、加工面が悪い。

それは「切削振動」「ビビり」が大きな原因です。

「機械」「刃物」「パス(工具軌跡)」を工夫する以外に、
「ホルダ」を見直す事で劇的な改善の可能性があります。


ホルダは、①自身から振動が発生する事を防ぎ、
②刃物から伝わる切削振動に共鳴しない工夫が必要です。

もちろんテーパ当たりなどホルダとしての基本性能が高い事が前提です。


こういったホルダを採用する事により「機械」「刃物」「パス」は同じでも、
工具寿命が大幅に改善したり、 加工面が綺麗に仕上がる事 が期待できます。


更にはロボドリルで鉄が削れたり、
今まで加工できなかった高硬度材が削れるようになったり、
加工条件を上げることにも挑戦できます

■本当に良いことだらけなの?
ホルダを変えるだけで、こんな事が実現したら手間も掛からず良い事だらけです。

とはいえデメリットはないのでしょうか?

・・・・実は特にデメリットはないのですが、すべてにおいて完璧という訳にはいきません。次は”どんな加工”に有効なのかも書いてみたいと思います。

■次回

このように「切削振動」「ビビり」を防ぐホルダが、今までの悩みを劇的に改善する可能性を秘めています。次回はそのような機能を持ったホルダを具体的にレポート致します。

最後までお読み頂きありがとうございました。


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